未開通貨(読み)みかいつうか(その他表記)primitive currency

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「未開通貨」の意味・わかりやすい解説

未開通貨
みかいつうか
primitive currency

いわゆる「未開社会」で物品の交換の媒体,もしくは富の象徴として用いられる多様なもの。エチオピア岩塩,上ナイルのディンカ族シルーク族の鍬 (くわ) や家畜,アフリカ中央部および西部で用いられる布や鉄片メラネシア,アフリカの一部で用いられる貝殻の輪,フィジークジラの歯などはその例で,実用的なものと装飾的なものとがある。メラネシアで用いられる首飾りのように貝殻をつないだものは,色によって価値が異なるが,冠婚葬祭などの儀礼に用いられることが多く,正確な意味で通貨とはいえない。しかし,アフリカで使われている岩塩や鉄片などは,より通貨的な性質をもち,特にアフリカ西部からサハラ砂漠にかけて使われている宝貝 (子安貝) は,日常の売買にも用いられ,近年までつり銭としてヨーロッパ通貨の小銭代りに使われていた。 (→未開交易 )  

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

機械メーカー。トヨタグループの総本家で,繊維機械のほかトヨタ自動車からの小型商用車の受託生産,エンジンその他の自動車部品,フォークリフトなどの産業用車両の生産も行なう。1926年豊田佐吉が,みずから発...

豊田自動織機の用語解説を読む