本初仏(読み)ほんしょぶつ

改訂新版 世界大百科事典 「本初仏」の意味・わかりやすい解説

本初仏 (ほんしょぶつ)

宇宙の根源としての仏。サンスクリットのアーディ・ブッダĀdi-buddhaの訳語として近年の仏教学者が用いている。チベットでは毘盧遮那(びるしやな)仏の法身である普賢菩薩を,ネパールではスバヤンブー(自然生)とも称される文殊菩薩を指す。いずれもタントラ仏教での異名であり,時輪タントラではその根本タントラ(密教経典)に〈最勝本初仏〉の名を冠している。父たる方便の空性と母たる般若の慈悲が双入(両立)して,一体不二であることを示し,タントラの究極的な真理を実現しているとされる。
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関連語 原田

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「本初仏」の意味・わかりやすい解説

本初仏
ほんしょぶつ
Ādibuddha

原初仏ともいう。大乗仏教の密教形成期の最後の段階においてインドで信仰されはじめた仏陀。世界生成の原因であるとされる仏陀で,ヒンドゥー教の有神論的見解が顕著である。この信仰はネパールやチベットに伝えられた。

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