本恵寺(読み)ほんえいじ

日本歴史地名大系 「本恵寺」の解説

本恵寺
ほんえいじ

[現在地名]和歌山市直川

紀伊山地谷間の山麓にある。大福山と号し、日蓮宗。本尊十一面千手観音役行者の作と伝える。直川のうがわ観音と通称される。大宝二年(七〇二)役行者の開創と伝え、「紀伊国名所図会」によれば、草創の地は大福だいふく山中弁天の窟とよばれ、正応元年(一二八八)興国こうこく(現和歌山県由良町)の開祖覚心の法弟竜実により現在地へ移され、禅宗寺院になったという。長禄四年(一四六〇)一一月一五日の直川荘千手寺寺僧番頭等置文写(「続風土記」所収玉井家文書)にみえる「千手寺」が現在の本恵寺と想定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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