村国村(読み)むらくにむら

日本歴史地名大系 「村国村」の解説

村国村
むらくにむら

[現在地名]武生市村国一―四丁目・八幡はちまん一―二丁目・国高くにたか一―三丁目

日野川東岸の村国山北西麓にある。慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図の今南西いまなんせい郡中に村名と高一六六四・三五五石が記され、正保郷帳によると田方一千四六五石余・畠方一九九石余。「越前国名蹟考」に「外高二石六斗九升六合新田、江戸表へ不書上」とある。福井藩領(府中本多氏知行所)

枝村に渡守わたしもり下山しもやまがあるが(越前国名蹟考)、「越前地理指南」に「府中ヘ舟渡アリ 川幅二百間 水五尺 渡守家アリ」と記すように、渡守は府中から粟田部あわたべ五箇ごか地方(現今立郡今立町)へ延びる街道をさえぎる日野川の、舟渡の舟頭が住む枝村であった。

村国村
むらくにむら

[現在地名]岩槻市村国・府内ふない二―四丁目

岩槻城下町の東、元荒川右岸沿いに位置し、集落は岩槻台地上に形成されている。中世には渋江しぶえ郷に含まれていたと伝え、鋳物師が集住、渋江鋳物師とよばれた(→渋江郷。渋江鋳物師の工房跡といわれる中世末期から近世初頭の鋳金遺跡があり、県指定の旧跡となっている。なお当地と旧城下の境に城山じようやまとよばれる館跡があり、一説には野与党渋江氏の居館跡といわれている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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