デジタル大辞泉 「来る者は拒まず」の意味・読み・例文・類語 来きたる者ものは拒こばまず 《「春秋公羊伝」隠公二年から》心を寄せて近づいて来る者は、どんな者でも受け入れるという意。「来る者は拒まず、去る者は追わず」 来くる者ものは拒こばまず 「来きたる者は拒まず」に同じ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 「来る者は拒まず」の解説 来る者は拒まず 向こうから慕って来る者は、拒絶はしない、ということ。 [使用例] 朋友は勿もち論ろん、是これまで疎遠に成って居る人や多少の恨みの有る人にまで招状を発し、来る者は拒まずと云う珍しい開放主義を取った[黒岩涙香*幽霊塔|1901] [由来] 「孟子―尽心・下」に出て来る、孟子のことばから。弟子が盗みの疑いをかけられたとき、孟子は、弟子については「往ゆく者は追わず、来る者は距こばまず(離れていく者を引き留めようとはしないし、慕ってやってくる者を断ることもしない)」という態度を取っているから、いろんな人間がいてもおかしくない、と述べています。 [解説] 「去る者は追わず」と対にして、参加するのも辞めるのも自由であるという意味で、よく使われます。これは、直接的には、一一~一二世紀、北宋王朝の時代の中国の文人、蘇そ軾しょくの文章の一節、「来る者は拒まず、去る者は追わず」に由来しています。 〔異形〕来きたる者ものは拒こばまず。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報