東伊豆単成火山群(読み)ひがしいずたんせいかざんぐん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東伊豆単成火山群」の意味・わかりやすい解説

東伊豆単成火山群
ひがしいずたんせいかざんぐん

静岡県東部,伊豆半島中部の天城山山麓から伊東市周辺にかけて分布する火山群。東伊豆沖海底火山群とともに,活火山常時観測火山である伊豆東部火山群の一部をなす。大室山をはじめとする大小 80以上の火山からなる。活動の始まりはあまり明確ではないが,約 15万年前という説がある。日本の火山の大部分が数万年から数十万年にわたって噴火を繰り返す複成火山であるのに対し,この火山群はそれぞれが比較的短期間で活動を終え,その後は活動しない単成火山である点が特徴的。歴史上噴火の記録はないが,1989年7月の伊豆東方沖の噴火(→伊豆東方沖群発地震)によってできた手石海丘はこれに属すると考えられる。

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