複成火山(読み)フクセイカザン

デジタル大辞泉 「複成火山」の意味・読み・例文・類語

ふくせい‐かざん〔‐クワザン〕【複成火山】

休止期をはさんで一輪廻りんね噴火が繰り返されてできた火山楯状たてじょう火山成層火山など、大型火山の大部分はこれ。⇔単成火山
[類語]火山噴火山死火山休火山活火山単成火山単式火山複式火山海底火山外輪山内輪山噴火口火口火口原火山帯クレーターカルデラ

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精選版 日本国語大辞典 「複成火山」の意味・読み・例文・類語

ふくせい‐かざん‥クヮザン【複成火山】

  1. 〘 名詞 〙 同じ火口から何度も噴火を繰り返してつくられた火山。単成火山に対していう。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「複成火山」の意味・わかりやすい解説

複成火山
ふくせいかざん
polygenic volcano

一つの火口あるいはごく近接した火口において,休止期を挟んで,噴火など複数の活動期(多輪廻)にまたがり形成された火山多輪廻火山ともいう。単成火山一輪廻火山)に対する語で,現存する火山の多くは複成火山である。単成火山に比べ大型で,おおむね山頂部分に火口をもち,ほぼ錐形の山体をなす。代表的な火山地形としては,溶岩台地楯状火山成層火山カルデラなどがあてはまる。

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岩石学辞典 「複成火山」の解説

複成火山

multiple volcano: 火口群が同時にまたは引き続いて噴火した結果,火山性物質が集積して複雑に積み重なった火山[Cotton : 1944].
polygene volcano: 外輪山と中央火口丘からなる二重またはそれ以上の火山で,数回火山活動によって形成された複雑な火山体[Stuebel : 1903].休止期をはさんで一輪廻の噴火が繰り返されてできた火山のことで,多輪廻火山(polygene volcano)ともいう[片山ほか : 1970].

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世界大百科事典(旧版)内の複成火山の言及

【火山】より

…さらに,後述のように,単成火山は1回だけ噴火して生成し,2度と噴火しない。したがって何回も噴火する複成火山と同様に分類することはできない。
【単成火山と複成火山】
 火山の型(大きさ,構造,形態)は,(1)噴火の性質,すなわちマグマの粘性と噴出量,噴火型式と噴火の継続時間,火口の形(点的か割れ目か)などと,(2)噴火の起こった環境,すなわち水底か大気底か,あるいは月などのような低重力場か,などの両方に支配されてできあがる。…

※「複成火山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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