大室山(読み)オオムロヤマ

デジタル大辞泉 「大室山」の意味・読み・例文・類語

おおむろ‐やま〔おほむろ‐〕【大室山】

静岡県伊豆半島東岸、伊東市南部にある円錐えんすい形の火山標高580メートル。頂上に直径300メートル、深さ70メートルのすり鉢形をした火口がある。山麓海岸まで溶岩台地がのび、先端城ヶ崎海岸がある。北部一碧いっぺきが位置する。山麓の大室高原には、伊豆シャボテン公園別荘地などがある。

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日本歴史地名大系 「大室山」の解説

大室山
おおむろやま

いけ富戸ふとにまたがる標高五七九・六メートルの東伊豆単成火山群を代表する火山。約五千年前(考古遺物からは四千五〇〇年前とも)にできたと推定される。噴出物がじようさき海岸や先原さきばら台地を形成し、先原火山ともいう。周辺地域の大室火山灰層の下には幾つも縄文遺跡がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大室山」の意味・わかりやすい解説

大室山
おおむろやま

静岡県伊東市南部にある円錐(えんすい)形岩滓(がんさい)丘の火山。2010年(平成22)国の天然記念物に指定された。天城富士(あまぎふじ)の異名をもつ。標高580メートル。頂上には直径約300メートルの噴火口もある。天城火山活動の末期の約5000年ほど前の活動と推定され、北東麓(ろく)から玄武岩溶岩を多量に流出させて先原溶岩台地(さきばらようがんだいち)を形成した。その東端相模灘(さがみなだ)に面する城ヶ崎海岸の海食崖(がい)となり、富戸(ふと)から八幡野(やはたの)に続き、溶岩トンネルもみられる。シャボテン公園になっている大室山北東麓の岩室山(いわむろやま)が溶岩流出丘で、北方の一碧湖(いっぺきこ)はその堰止(せきとめ)湖である。十足(とおたり)、池の地域も閉塞(へいそく)されていたが水田化した所である。一帯は乏水地域であったが、1961年(昭和36)の伊豆急行線開通後は、伊豆高原の別荘地や、観光施設の開発がみられた。なお、北東には小室山公園となっている小室山(321メートル)もある。伊東駅からシャボテン公園までバス35分。山頂へはリフトが運行されている。2月には、山焼き行事が行われる。

北川光雄]

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改訂新版 世界大百科事典 「大室山」の意味・わかりやすい解説

大室山 (おおむろやま)

静岡県東部,伊東市にある円錐形の火山。標高581m。火山砕屑(さいせつ)物からなる比高300mほどの岩さい丘で,北麓の岩室山から玄武岩質の溶岩を流出して先原(さきばら)溶岩台地を形成し,その東端は相模灘に達して富戸(ふと)から赤沢までの城ヶ崎海岸となった。山腹斜面は草原として原形を保っており,山頂には直径約300mの噴火口をもち,北麓からリフトが通じる。山麓から先原溶岩台地や堰止湖である一碧湖にかけては伊豆高原と呼ばれ,サボテン公園,ゴルフ場,別荘地などが多く観光地化が進んだ。
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百科事典マイペディア 「大室山」の意味・わかりやすい解説

大室山【おおむろやま】

静岡県伊東市,伊豆半島東岸にある天城火山群の成層火山。標高580m。頂上に火口を有し,北麓に溶岩トンネルがあり全山草地をなす。北東麓にはサボテン公園がある。周辺は現在も群発地震が発生しており火山活動が活発で,東側海中にある手石海丘などとともに活火山として気象庁が常時観測している。
→関連項目伊東[市]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大室山」の意味・わかりやすい解説

大室山
おおむろやま

静岡県東部,伊豆半島の東部にある天城火山の側火山の1つ。標高 580m。頂上に噴火口があり,鉢窪山などとともに約 5000年以前の噴出と推定される。そのときに橄欖岩 (かんらんがん) ,玄武岩から成る多量の溶岩を周囲に流出し,先原台地の南半部を形成した。大室山北部の一碧湖は,大室山溶岩による堰止湖といわれる。現在溶岩台地に伊豆シャボテン公園がある。一帯は富士箱根伊豆国立公園に属する。

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事典・日本の観光資源 「大室山」の解説

大室山

(山梨県南都留郡道志村)
山梨百名山」指定の観光名所。

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