東田中神社(読み)ひがしたなかじんじや

日本歴史地名大系 「東田中神社」の解説

東田中神社
ひがしたなかじんじや

[現在地名]打田町打田

打田うちた集落の東方にある。古くからある山王権現社の社地に、中世の田中荘域に鎮座した八社(田中庄八社)のうち、同荘東部にあった五社の社殿四棟を昭和二二年(一九四七)頃に集めて成立した。祭神大山祇おおやまつみほか一三神。旧山王権現社は「続風土記」に「村の東の端にあり、打田・上野・花野・中井坂・下井坂・馬場・西大井・東大井・黒土・竹房・窪十一箇村ノ産土神なり、田中ノ荘八社の一にして総社といふ、相伝ふ、天長年中慈覚大師勅命を蒙り江州坂本より勧請す、因りて祭礼の式坂本の如し(中略)今按するに旧より此地に山王を祀り来りしに、嘉保二年より此荘を叡山に寄付せられしより、此社益繁栄して社殿等壮麗を極め、荘中八社の総社なといふに至りしなるへし、社領も四町九段余なりしといふ、天正の兵燹に社堂・雑舎・神宝・文書等悉焼亡して社田神祭も皆廃絶す」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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