松村友松(読み)まつむら・ともまつ

朝日日本歴史人物事典 「松村友松」の解説

松村友松

没年:明治13.11.7(1880)
生年:文政7(1824)
幕末明治期の殖産家。越前国(福井県)府中生まれ。諱は意正。安政6(1859)年福井藩の重臣本多氏に命じられて西日本各地の物産状況を調査し,万延1(1860)年に開設された府中製産役所では元締役として特産品である打ち刃物の販路拡大に努めた。また藩内で多産する麻の蚊帳加工を企画,近江の染色技術の導入によって商品化に成功している。文久2(1862)年には福井藩産物売買会所役員になり,横井小楠 と共に明治1(1868)年の総会所設立を推進したほか,同8年には武生進修小学校を開校するなど同地における近代化事業の中心的人物であった。県会議員や武生町長を歴任した内田甚右衛門,内田謙太郎はその子。<参考文献>『福井県南条郡史』『武生市史

(藤村聡)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「松村友松」の解説

松村友松 まつむら-ともまつ

1824-1880 江戸後期-明治時代の殖産家。
文政7年生まれ。越前(えちぜん)福井藩の産物売買会所役員となる。府中(武生市)の蚊帳(かや),打ち刃物などの生産,販路拡張につとめた。明治13年11月7日死去。57歳。本姓は内田。名は意正。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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