松毬(読み)マツボックリ

デジタル大辞泉 「松毬」の意味・読み・例文・類語

まつ‐ぼっくり【松×毬/松陰嚢】

《「まつふぐり」の音変化》「松笠まつかさ」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「松毬」の意味・読み・例文・類語

まつ‐かさ【松毬・松笠】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 松の木の果実。まつふぐり。まつぼっくり。まつかさぼっくり。ちちり。
    1. [初出の実例]「駒並めて君がみにくる春日野はまつかさしげし雨にぬらすな」(出典:延喜廿一年京極御息所褒子歌合(921))
  3. 紋所の名。をさまざまな形に図案化したもの。松毬菱、割松毬など。

まつ‐ふぐり【松毬・松陰嚢】

  1. 〘 名詞 〙 ( 松の陰嚢の意 ) =まつかさ(松毬)季語・秋 》
    1. [初出の実例]「見えすくや帷雪(かたびらゆき)のまつふぐり」(出典:俳諧・竹馬狂吟集(1499)四)

まつ‐ぼくり【松毬・松陰嚢】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「まつふぐり(松毬)」の変化した語 ) =まつかさ(松毬)《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「春水に沈んで見えぬ松ほぐり」(出典:鬼城句集(1926)〈村上鬼城〉)

まつ‐ぼっくり【松毬・松陰嚢】

  1. 〘 名詞 〙 「まつぼくり(松毬)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「松毬(マツボックリ)のポトリ地に落ちるのが耳立って」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉春)

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普及版 字通 「松毬」の読み・字形・画数・意味

【松毬】しようきゆう

松子

字通「松」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の松毬の言及

【マツ(松)】より

…雌球花は楕円形または円柱形で,背面に茎鱗を伴う心臓形の種鱗(心皮)が密に螺生し,種鱗の内側に2個の胚珠が倒生する。受精は同年秋か翌春に行われ,翌秋またはまれに翌々秋に卵形ないし円柱形の球果(松かさ,松ぼっくり)が下垂または横向きに熟す。球果は種鱗のみが大きくなり,多くの種では先端が肥厚して露出部(鱗背)がひし形となる。…

※「松毬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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