日本歴史地名大系 「松田島村」の解説 松田島村まつだじまむら 高知県:安芸市松田島村[現在地名]安芸市川北(かわきた)井尾喜(いおき)村の西、伊尾木(いおき)川と安芸川の河口に挟まれた平野の南を占め、北は川北村。南は土佐湾で、村を東西に土佐街道(東街道)が通る。松田島の地名は「土佐物語」巻六(姫倉金岡落城付小谷専当回忠之事)にみえ、永禄一二年(一五六九)安芸城主安芸国虎と長宗我部元親の和議が破れ合戦となり、安芸の軍勢が集結した様子を「都合五千三百余騎安芸西浜・東浜・有井・松田島に充満たり」と記す。この軍勢のなかには松田島新藤五の名がみえる。中世は有井(ありい)庄に含まれたと思われるが、村域は両河川の河口付近にできた中洲であったらしく、天正一七年(一五八九)の検地では「安喜郡川北江川・横山御地検帳」と題する一冊に含まれ、付近には清殿(せいとの)島・重包(しげかね)島などの地名が散見し、当村も松田島とのみ記される。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by