朝日日本歴史人物事典 「林研海」の解説
林研海
生年:弘化1.6.16(1844.7.30)
幕末明治期の蘭方医,陸軍軍医。幕府奥医師林洞海の長男として江戸に生まれる。名は紀。研海は号。長崎でポンペに学び,文久2(1862)年幕府第1回海軍留学生として伊東方成(玄伯)らと共にオランダに渡るが,幕府の倒壊で帰国。旧幕府に恩義を感じて朝廷典薬寮出仕勧告を辞退,徳川家に従い駿府に移り静岡藩病院長となった。同院廃止後の明治4(1871)年,陸軍に出仕,第2代陸軍軍医総監にまで進んだが,渡欧出張中にパリで客死。葬地はモンパルナス南墓地。<参考文献>土屋重朗『静岡県の医史と医家伝』
(宗田一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報