柳筥(読み)ヤナイバコ

デジタル大辞泉 「柳筥」の意味・読み・例文・類語

やない‐ばこ【×筥】

柳の細枝を編んだ箱。また、柳の木を細長く三角に削って寄せ並べ、生糸こよりで編んだふたつきの箱。すずり・墨・筆・短冊や冠などを納めた。後世、蓋の足を高くして台として用い、冠・経巻などをのせた。やないば。やなぎばこ。

やなぎ‐ばこ【柳×筥】

やないばこ

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精選版 日本国語大辞典 「柳筥」の意味・読み・例文・類語

やない‐ばこ【柳筥・柳箱】

  1. 〘 名詞 〙 柳の木でつくった一種の箱。柳の木を細長く三角に削り、白木のまま幾つも寄せ並べ、生糸または紙撚(こより)で二か所ずつ編んで仕立てた蓋つきのもの。硯、墨、筆、短冊、冠、鞠、経巻などを納めるのに用いた。後世、蓋の足を高くして台として用い、冠、経巻、装束などを載せた。やないば。やないだい。やなぎばこ。
    1. 柳筥〈貞丈雑記〉
      柳筥〈貞丈雑記〉
    2. [初出の実例]「造灌頂幡八首、〈略〉銅鋺器一百六十八、柳箱八十二」(出典続日本紀‐養老六年(722)一一月丙戌)

やない‐ば【柳筥】

  1. 〘 名詞 〙やないばこ(柳筥)」の略。〔書言字考節用集(1717)〕

やなぎ‐ばこ【柳筥・柳箱】

  1. 〘 名詞 〙やないばこ(柳筥)〔元和本下学集(1617)〕

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