柴又八幡神社古墳(読み)しばまたはちまんじんじやこふん

日本歴史地名大系 「柴又八幡神社古墳」の解説

柴又八幡神社古墳
しばまたはちまんじんじやこふん

[現在地名]葛飾区柴又三丁目

江戸川右岸の微高地上に立地。東京低地に所在する古墳としては唯一石室が現存する。房総半島と武蔵地域との交流を示す古墳として注目されている。古くから柴又八幡神社旧社殿の裏手に石組が露出していたため、古墳ではないかといわれていたが、昭和四〇年(一九六五)社殿改築時に調査が行われ、古墳であることが確認された。露出していた石組は主体部の一部で、鉄刀馬具などの副葬品埴輪須恵器人骨出土した。平成元年(一九八九)と同一〇年以降、東京低地の古代史解明と古墳の保存整備のために学術調査が実施されている。墳形は調査中のためまだ明確ではないが、社殿南側で直径約二〇メートルの弧状に周溝が確認されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android