栃木宿(読み)とちぎしゆく

日本歴史地名大系 「栃木宿」の解説

栃木宿
とちぎしゆく

[現在地名]栃木市室町・倭町・万町

例幣使街道の宿駅で、南西富田とみだ宿(現下都賀郡大平町)、北の合戦場かつせんば宿(現同郡都賀町)に継立てた。街道筋は皆川氏が天正期(一五七三―九二)末に古寺社などを移建した頃大通りとよばれており、すでに幹道であったとみられる。大通りは元和三年(一六一七)徳川家康霊柩を日光山へ改葬する通路となり(田村彰文書)、正保四年(一六四七)日光例幣使が派遣されるようになって当宿も整備されていったと考えられる。

街道の北端南端木戸が設置され、北端の木戸近くには蛭児えびす神社が祀られていた。町は南よりしも町・なか町・かみ町からなり、文化二年(一八〇五)の栃木町明細帳(田村彰文書)などでは宿内町並南北八町五四間・道幅一五間、並木はなく、一里塚富田宿間にあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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