核持込み密約(読み)カクモチコミミツヤク

デジタル大辞泉 「核持込み密約」の意味・読み・例文・類語

かくもちこみ‐みつやく【核持(ち)込み密約】

日米間で交わされた、米軍による日本への核兵器の持ち込みに関する合意密約のこと。平成21年(2009)9月から平成22年(2010)3月にかけて外務省の調査チームと有識者委員会がそれぞれ調査・検証を行った。核密約。→密約問題
昭和35年(1960)の日米安保条約改定時の核持ち込みに関する密約。米国政府は核兵器の所在について否定肯定もしない(NCND政策をとる一方、日本政府もあえて核搭載艦の一時寄港を事前協議の対象とするよう正式には求めなかった。その結果、核兵器を搭載した米軍の艦船・航空機が事前協議なしに立ち寄ったとしても、日本側は抗議しないという暗黙の合意が形成された、として、有識者委員会は広義の密約があったと結論づけた。
昭和47年(1972)の沖縄返還時の核持ち込みに関する密約。→沖縄返還密約1

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 広義

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android