桶海村(読み)おけみむら

日本歴史地名大系 「桶海村」の解説

桶海村
おけみむら

[現在地名]妙高村桶海

信越国境のはかま(一一三五・三メートル)北麓、せき川東岸の大谷おおたに村から桶海坂を南東へたどった小盆地にある。桶海根元記(妙高村史)によれば、鳥坂とりさか(現新井市)の城氏一族は、寿永二年(一一八三)木曾義仲に敗れ、鎌倉幕府開設以後この地に拠ったと伝える。また大永七年(一五二七)の大豪雨でこの地の大沼が溢水、盆地となったという。戦国時代には関山せきやま村より当地・樽本たるもと村を経て信州飯山いいやま(現長野県飯山市)へ抜ける間道もあったという。文政三年(一八二〇)の頸城郡細見絵図によれば、当村の南に口留番所が描かれる。当地の旧家は後藤家で、文化一五年(一八一八)の先祖由緒書(後藤環氏蔵)によれば、慶長年中(一五九六―一六一五)検地を受け、寛永一〇年(一六三三)鉄砲所持を認められ、寛文二年(一六六二)関所の定条目の書付を与えられたと記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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