梨の礫(読み)ナシノツブテ

デジタル大辞泉 「梨の礫」の意味・読み・例文・類語

なしつぶて

投げられたのように、便りをやったのに返事のないこと。「梨」は「無し」に掛けたもの。「いくら使いをやっても梨の礫だ」
[類語]無沙汰無音ぶいん久闊きゅうかつ音信不通

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「梨の礫」の意味・読み・例文・類語

なし【梨】 の 礫(つぶて)

  1. 音沙汰のないこと。音信のないこと。投げた礫(つぶて)はかえらないところから、「梨」を「無し」にかけて語呂を合わせていう。「なしの礫もない」の形で、意味をさらに強めていう。
    1. [初出の実例]「便々だらりと待ってゐるに、今日まで梨(ナシ)の礫(ツブテ)もないワ」(出典歌舞伎・東山殿劇場段幕(1818)序幕)

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