棚塩村(読み)たなしおむら

日本歴史地名大系 「棚塩村」の解説

棚塩村
たなしおむら

[現在地名]浪江町棚塩

請戸うけど川河口左岸にあり、南対岸は請戸村、西は北幾世橋きたきよはし村、北は行方なめかた浦尻うらじり(現小高町)正保郷帳では田方二七七石余・畑方一二一石余。明暦二年(一六五六)の高三五〇石余(相馬藩政史)元禄郷帳の高二五一石余。正徳元年(一七一一)の高辻帳(福島県史)では高二五一石余。天明三年(一七八三)の家数九五、嘉永元年(一八四八)の家数六三(検地石高収納戸口等調)。村の北方高台となる。元禄(一六八八―一七〇四)頃から立野たつの江の余水を藤橋ふじはし村北方山嶺を隧道によりかねもり溜池に引水、この水により高台が灌漑され、安政(一八五四―六〇)頃から新家が急増し、百間沢ひやつけんざわとよばれるようになった。漁船一〇余艘・塩釜四があり、塩は年間五、六百苞を出し、海魚・若和布を産する(奥相志)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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