浪江町(読み)なみえまち

日本歴史地名大系 「浪江町」の解説

浪江町
なみえまち

面積:二二三・一〇平方キロ

郡北部にあり、東は太平洋に面し、西は阿武隈高地分水嶺に至る東西に長い町域を有する。南は双葉町・大熊おおくま町、西は田村郡都路みやこじ村・双葉郡葛尾かつらお村・安達郡岩代いわしろ町・伊達郡川俣かわまた町、北は相馬郡飯舘いいたて村・原町市・相馬郡小高おだか町に接する。北を室原むろはら川、南を高瀬たかせ川が東流し、河口から二キロ上流で合流して請戸うけど川となる。西端の(天王山、一〇五七・六メートル)は双葉郡・田村郡・安達郡の境界をなし、北へ白馬石しろうまいし(八二一・四メートル)高太石こうたいし(八六三・七メートル)と続いて伊達郡との境界となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「浪江町」の意味・わかりやすい解説

浪江〔町〕
なみえ

福島県東部,請戸川(うけどがわ)と高瀬川に挟まれた町。太平洋に面する。1900年町制。1953年請戸村,幾世橋村の 2村と合体,さらに 1956年大堀村,苅野村,津島村の 3村と合体して成立。江戸時代,海岸の請戸には相馬藩(→中村藩)の浜倉庫があったが,近代以降は沿岸漁業の基地となった。請戸川河口にサケ漁の名所があり,簗場では卵を孵化させ稚魚を放流する。中心地区の浪江は陸前浜街道宿駅として発達した。阿武隈高地では畜産石材産出が盛ん。製薬,自動車部品,電気関係の工場も立地する。大堀地区の大堀相馬焼は特産。請戸川流域では米作と果樹栽培が盛ん。JR常磐線,国道6号線が南北に,国道114号線が東西に通る。2011年,東北地方太平洋沖地震に伴う津波により大きな被害を受けた。面積 223.14km2。人口 1923(2020)。

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