楔子(読み)ケッシ

精選版 日本国語大辞典 「楔子」の意味・読み・例文・類語

けっ‐し【楔子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. くさび。また、かすがい。
    1. [初出の実例]「我兵は楔子の如く彼が戦線の中央を突き凹めて」(出典:浮城物語(1890)〈矢野龍渓〉六一)
  3. 平形のくさびの一種機械の軸と軸、または軸と筒を締結するのに用いるもの。コッター。
  4. 物事の最も大事な所。重要な点。
    1. [初出の実例]「まづそれは一つの楔子として、それとしておいて」(出典:太陽のない街(1929)〈徳永直〉桎梏)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「楔子」の読み・字形・画数・意味

【楔子】せつし・けつし

元曲序幕。また、間幕の意。〔宋元戯曲史、第十一章〕普雜劇は大抵四折なり。或いは楔子を加ふ。~四折の外、未だ盡さざるるときは、則ち楔子を以て之れを足す。

字通「楔」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android