(読み)クサビ

  • ×楔/▽轄
  • 楔 wedge

デジタル大辞泉の解説

木や金属で、一端が厚く他端に至るにしたがって薄くなるように作ったもの。木材・石材を割るとき、重い物を押し上げるとき、差し込んだ材が抜け落ちるのを防ぐときなどに用いる。責め木。
車軸の端の穴に差し込んで車輪の外れるのを防ぐ小さな棒。
二つのものを固くつなぎ合わせるもの。きずな。「共通の危機感が両派の分裂を回避させる―となる」

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百科事典マイペディアの解説

断面が鋭角のV字形をなす木片や金属片。これをほかの物体に押し込むと,くさびの両側面に垂直な方向に大きな力が生じるので,物体を割り広げるのに使われる。また逆に側面に垂直な方向に大きい力が加わっても,くさびを押し出す方向には小さい力しか働かないので,2物体を固着させるのにも使われる。断面が鋭角なほど効果が大きい。キー物,くぎなどもくさびの原理の応用。
→関連項目斜面(物理)

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世界大百科事典 第2版の解説

断面が鋭いV字形をした木片や金属片。木や石を割ったり,下に差し込んで重い物をもち上げたりするのに利用される。図のように,割れ目に打ち込まれた楔をたたくなどして力Fを加えると,ほぼ同じ力が楔の両面に垂直な力F1F2とに分解されて両側の物体に伝わるが,楔の頂角が小さいとF1F2Fよりもはるかに大きい力になる。このほか楔は,つなぎ目で両方にまたがらせて打ち込んでつなぎ合わせた物が離れないようにしたり,突き通したほぞ先に打ち込んでほぞ継ぎの強さを増したりするなどいろいろに応用されており,ナイフやかんなの刃なども楔の原理を利用したものである。

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大辞林 第三版の解説

断面が V 字形をした木・石・金属などでつくった部品・道具。枘ほぞ穴に差し込んだ部材を固定するためにすき間に打ち込んだり、石を割ったり、重いものを押し上げたりするのに用いる。責め木。
二つのものを固くつなぎ合わせるもの。きずな。 両国親善の-となる
[句項目] 楔を打ち込む 楔を刺す

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

断面がV字形になるようにつくられた建築・工作材料。木や石を割ったり、重い物を押し上げたり、本棚のような工作物の継ぎ目に差し込んで堅く締めたりするのに使われる。このほか、物と物とをつなぎあわすのに使われるもの、車の心棒の端に差し込んで、車輪が外れないようにするものも楔という。断面がV字形の楔を物体に押し込むと、小さな力で物体に大きな力を与えることができる。たとえば、(おの)で薪(まき)を割る場合に、斧の断面が鋭角であればあるほど、薪を引き裂く力は強くなる。ナイフのような刃物の断面がV字形で、刃先が鋭くとがっているのは、このような原理を利用して、小さな力でよく切れるようにするためである。[石川光男]

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