極地植物(読み)きょくちしょくぶつ

精選版 日本国語大辞典 「極地植物」の意味・読み・例文・類語

きょくち‐しょくぶつ【極地植物】

  1. 〘 名詞 〙 森林限界線より高緯度寒帯に生育する植物総称低木草本コケ植物地衣類など。コケモモ、極地ヤナギ、ハナゴケの類などが代表的。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞

日本大百科全書(ニッポニカ) 「極地植物」の意味・わかりやすい解説

極地植物
きょくちしょくぶつ

南北両極地方の寒帯に生える植物。蘚苔(せんたい)、地衣が多く、種子植物ではチョウノスケソウのような矮性(わいせい)低木と低小な多年草が主体で、一年草はチシマミチヤナギなど、ごく少数が知られる。多年草は染色体の倍数性の程度が高く、むかご胎芽(たいが))などによって無性生殖するものが多い。中緯度地帯の高山共通の植物が多いが、北極周辺ではヒップシアPhippsia、アルクトフィラArctophilaなどの固有の種属も知られる。南極周辺の極地植物は北極周辺と共通の属のものが多いが、種はまったく異なる。

[大場達之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android