極地植物(読み)きょくちしょくぶつ

精選版 日本国語大辞典 「極地植物」の意味・読み・例文・類語

きょくち‐しょくぶつ【極地植物】

  1. 〘 名詞 〙 森林限界線より高緯度寒帯に生育する植物総称低木草本コケ植物地衣類など。コケモモ、極地ヤナギ、ハナゴケの類などが代表的。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「極地植物」の意味・わかりやすい解説

極地植物
きょくちしょくぶつ

南北両極地方の寒帯に生える植物。蘚苔(せんたい)、地衣が多く、種子植物ではチョウノスケソウのような矮性(わいせい)低木と低小な多年草が主体で、一年草はチシマミチヤナギなど、ごく少数が知られる。多年草は染色体の倍数性の程度が高く、むかご胎芽(たいが))などによって無性生殖するものが多い。中緯度地帯の高山共通の植物が多いが、北極周辺ではヒップシアPhippsia、アルクトフィラArctophilaなどの固有の種属も知られる。南極周辺の極地植物は北極周辺と共通の属のものが多いが、種はまったく異なる。

[大場達之]

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