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むかご

百科事典マイペディアの解説

むかご

胎芽とも。芽の一種で,多肉となり母株から離れ落ちて発芽し新植物を生じるもの。採取してまくと完全な植物体を生じるので繁殖に利用される。主軸が肥大した肉芽と芽の鱗片葉が肥大した鱗芽の2種がある。
→関連項目オニユリノビル

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世界大百科事典 第2版の解説

むかご【bulbil】

オニユリ,シュウカイドウヤマノイモなどでは,地上の茎の葉腋(ようえき)にある芽が肥大して,球根と同様の性質をもつ塊状組織を形成する。この塊状組織がむかご(零余子)で,珠芽とも呼ばれ,これを採取してまくと,数年のうちにりっぱな球根やいもになるので,繁殖に用いられる。むかご繁殖を行う場合には,大きなむかごを作ることが必要で,そのため,親株のつぼみを小さなうちに摘みとったり(オニユリ),腋芽を遮光したり,つるを下垂させたりする(ヤマノイモ)。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

むかご
むかご / 零余子

植物の芽の一種で、地上部に生じ、養分を貯蔵して多肉となり、母体から離れて栄養繁殖に役だつものに対するやや通俗的な名称。狭義には肉芽だけをさすが、広義には鱗芽(りんが)をも含む。また、人によっては、むかごを珠芽とよぶこともある。
 ほとんどのむかごは葉腋(ようえき)にできるが、カラスビシャクの場合は葉上不定芽として生ずる。ウワバミソウの地上茎では、秋になると腋芽をも含んだ節の部分が形成層によらずに肥大し、多肉化して、その上下に離層ができて節部だけが分離し、栄養繁殖が行われる。これも一種の肉芽であると考えることができる。コモチマンネングサ、コダカラベンケイ、コモチシダなど、地上に生じた腋芽や不定芽が母体から離れ落ちて栄養繁殖する例はいろいろあるが、これらは特別に養分を貯蔵したものではないので、むかごとはよばないのが普通である。なお、これらをも含めて、植物体の一部から生じ、離層によって離れて栄養繁殖をする基になるものを、芽体と総称することもある。[福田泰二]

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世界大百科事典内のむかごの言及

【いも(芋∥薯∥藷)】より

…ジネンジョはいもをすりおろして〈とろろ〉として食べるほか,煮ることもある。茎にできる〈むかご〉と呼ぶ実は米の中に炊きこんだり,焼いて食べる。東日本を中心に,正月にとろろを食べて無病息災を祈り,家屋の出入口の戸や屋敷にまいてヘビなどの害を予防する呪術的行事がおこなわれている。…

【生殖】より


[植物の生殖]
 植物の生殖は,体の一部または無性の生殖細胞である胞子から新しい個体ができる無性生殖と,性的に異なる2種の配偶子が合体する有性生殖の二つに大別される。 栄養体(葉状体,根,茎など)の一部から新しい個体の生まれる栄養生殖は無性生殖の一つであり,例えばオニユリやヤマノイモなどの側芽は多肉化して〈むかご〉になる。また,ジャガイモ,キクイモなどでは塊茎から,ワラビ,ササ,タケなどでは地下茎から,ベゴニア,コモチシダなどでは葉の不定芽から新しい個体がつくられる。…

【ヤマノイモ】より

…単にヤマイモ,または英名にイモをつけてヤムイモともいわれる。 ヤマノイモ属Dioscorea植物は全世界の熱帯を中心に数百種が知られ,養分を貯蔵する地下茎や担根体あるいは葉腋(ようえき)に,むかごをつける。このため世界各地で数十種が食用として利用され,数種が重要な食用作物に育成されている。…

※「むかご」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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