極度の貧困（読み）きょくどのひんこん（英語表記）Extreme poverty

共同通信ニュース用語解説

極度の貧困

1日当たり1・9ドル(約248円)未満で生活しなければならない状態。最低限の栄養や衣類、住まいのニーズが満たされなくなる経済的貧困の水準を示すため、物価の違いも考慮して国際基準がつくられた。約半数は子どもが占める。国際社会は2030年までの貧困撲滅を目指し、世界銀行は極度の貧困の人口割合を3%未満に減らす目標を掲げる。約25年間は減少傾向が続いたが、新型コロナウイルス禍で増加に転じた。(ワシントン共同)

更新日:2022年6月5日

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極度の貧困

世界銀行が定めた｢国際貧困ライン｣に該当する貧困層を指す表現。同ラインは1990年に世界的な貧困層を把握するための指標として設定された。世界各国の物価データを基に割り出された｢購買力平価(Purchasing power parity＝PPP)｣に基づいて算出されたもので、2015年からは1日1.90ドル(約200円)とされている。20年10月に世界銀行が発表した同ラインに基づく推計データによると、新型コロナウイルスの感染拡大や景気後退の影響で極度の貧困層が20年に7億人を超える可能性があり、世界人口に占める同貧困層の割合は20、21年には最大9.4％に悪化し、30年でも約7％へ高止まりする見込みであるとしている。

(2020-10-13)

出典　朝日新聞出版