楽弓(読み)ガッキュウ(その他表記)musica bow 英語

デジタル大辞泉 「楽弓」の意味・読み・例文・類語

がっ‐きゅう〔ガク‐〕【楽弓】

弓に張った弦をはじいたりたたいたりして音を出す原始的な弦楽器弓琴

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精選版 日本国語大辞典 「楽弓」の意味・読み・例文・類語

がっ‐きゅうガク‥【楽弓】

  1. 〘 名詞 〙 現在のハープリュートなどの弦楽器の始祖と考えられる原始楽器の一つ武器である弓のつるをはじいたり、こすったり、また、打ったりなどして音を出すもの。弓琴。ミュージカルボウ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「楽弓」の意味・わかりやすい解説

楽弓
がっきゅう
musica bow 英語
Musikbogen ドイツ語
arc sonore フランス語
arc musical フランス語

弓の弦を鳴らす楽器。弓琴ともよばれる。弾力性のある棒を曲げて両端に紐(ひも)を結び付けたものと、棒の一部を裂いて弦にしたもの(切り出し弦式)とがある。狩猟の弓との先後関係については意見が分かれている。現在は、パタゴニアからカリフォルニアまでのアメリカ、中央および南アフリカ、アジア、オセアニアにみられる。かつてはヨーロッパ(オランダ、イタリア、リトアニア、東プロシア)でもみられた。発生は新石器時代で、最古の弦楽器として、弦の数を増したものがライアやハープ系統の楽器に、共鳴器をつけたものがリュートやチター系統の楽器につながったとされる。

[前川陽郁]

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世界大百科事典(旧版)内の楽弓の言及

【弓】より

…戦闘・狩猟などに用いる弓に似た音楽用具が二通りある。(1)弓自体を楽器とする場合 つまり弦が発する音を利用するもので,楽弓musical bow,弓琴(きゆうきん)などの総称語がある。実例としてしばしば挙げられてきたのは,アフリカ,南アメリカなどのものであるが,他の地域にも散在する。…

※「楽弓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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