構造汚職(読み)こうぞうおしょく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「構造汚職」の意味・わかりやすい解説

構造汚職
こうぞうおしょく

日本の文化や制度を原因として発生する汚職をいう。汚職の成立には,公務員の職務権限と,授受される金品賄賂 (わいろ) 性が明白でなければならないが,特に与党政治家の場合は,公務と政治家の仕事との区切りは明確ではない。政府の政策形成で実質的な力を持つ族議員が,法案与党審査で特定業者のために便宜を図れば,実質的に収賄罪に当たろう。しかも歳暮中元,その他の挨拶と称して提供者の意図が不明確なままに金品を贈与することが習慣となっている「贈り物文化」が日本文化の特色である。企業から政治家に供給される政治資金も,付き合いから意図が明白なものまで存在するが,その境界は不明確であり,それだけに汚職の裾野は限りなく広い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む