公務員等が、その職務上の地位に伴いなしうる活動の根拠または範囲。職務権限は、法令に定められていることが多いが、かならずしも法令に直接の規定があることを要しない。この職務権限に属する行為を職務行為という。刑法上、職務権限の有無が犯罪の成否を左右する場合がいくつかみられ、たとえば、職務行為は違法性阻却事由(違法性の認定が排除される特別な事情)の一つとされるが、公務員が職務権限を逸脱・濫用して違法行為を行えば汚職の罪(職権濫用罪、賄賂(わいろ)罪)にあたる。1976年(昭和51)のロッキード事件や88年のリクルート事件では総理大臣や政治家の職務権限が問題となった。
[名和鐵郎]
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