標準理論(読み)ヒョウジュンリロン(その他表記)standard model

デジタル大辞泉 「標準理論」の意味・読み・例文・類語

ひょうじゅん‐りろん〔ヘウジユン‐〕【標準理論】

標準模型

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共同通信ニュース用語解説 「標準理論」の解説

標準理論

物質の最小単位である素粒子と、それらの間に働く力を説明する物理学の最も基本的な理論。あらゆる実験結果の説明に成功しているが、ニュートリノ質量ゼロとしていたため修正を迫られた。素粒子に質量を与えるヒッグス粒子が発見され、理論は完成した。ただ自然界に存在する力を統一的に扱えないため限界があると考えられており、この理論を超える現象を確かめるため世界中で実験や研究が行われている。

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知恵蔵 「標準理論」の解説

標準理論

1970年代以降、素粒子物理学で広まった理論の枠組み。強い力を説明する量子色力学と、弱い力と電磁気力を統一するワインバーグ・サラム理論(電弱統一理論)を二本柱とする。これらは、ゲージ理論という共通の形式をもつ。物質を形づくる基本粒子としてクオーク、レプトン各6種の計12種、力を媒介する基本粒子として光子(フォトン)、ウイークボソン(W粒子、Z粒子)、グルーオンを考える。粒子に質量を与えるヒッグス粒子も想定。強い力と電弱の力との統一が未達成なこと、重力を同じ枠に組み入れていないことなど、不完全な点も多い。より大きい枠組みの理論をつくるため、標準理論のほころびを示す実験結果が待望されている。2003年以降、B中間子と反B中間子の崩壊時にCP対称性の破れをみる実験(Bファクトリー)で、その破れ方から、ほころびがあるらしいとの見方も出ている。

(尾関章 朝日新聞記者 / 2007年)

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