説明(読み)せつめい

精選版 日本国語大辞典 「説明」の意味・読み・例文・類語

せつ‐めい【説明】

〘名〙
① ある事柄の内容・理由意義などを、よくわかるように述べること。
小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉下「主客に関する議論の如きは〈略〉仔細に説明なすべければ」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「如何(どん)関係でもよろしい、それを今説明する必要は無い」
哲学で、ある現象が因果関係によってある法則に従うことを推論によって示すこと。理論を確定したり、一般命題を立てる手続き。

とき‐あきら・める【説明】

〘他マ下一〙 =ときあかす(説明)
翁問答(1650)上「そのくらゐくらゐの分際相応の道理を、後世凡夫のために分弁をときあきらめ給ふ」

とき‐あかし【説明】

〘名〙 物事意味をよくわかるように述べること。解説せつめい
※颶風新話(航海夜話)(1857)初「其書物に何故にそうほかには扱はれず、他に仕様はないといふ説き明しでもある事か」

とき‐あか・す【説明】

〘他サ五(四)〙 説いて物事の意義をあきらかにする。解説する。説明する。ときあらわす。ときあきらめる。
※中華若木詩抄(1520頃)中「百分一をも、説きあかさんずるそ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「説明」の意味・読み・例文・類語

せつ‐めい【説明】

[名](スル)ある事柄が、よくわかるように述べること。「説明を求める」「科学では説明のつかない現象」「事情説明する」
[用法]説明・解説――「この件について説明(解説)してください」など、わかりやすく述べるの意では相通じて用いられる。◇「説明」は、「医者が病状を説明する」「相手に説明を求める」「事件のあらましを説明する」「電気器具は説明をよく読んで使用したほうがいい」のように、使われる範囲が広く、客観的な感じがある。◇「解説」は、「事件の背景を解説する」「作品の解説」「ニュース解説」のように、ある事柄について分析し、その生じた理由や背景、他に与える影響などにまで言及することが多い。
[類語]解説論説説く達意論ずる言説総論汎論概論通論概説略説各論総説要説補説図説敷衍ふえん話す語るしゃべる物言う口を利く伝える告げる言う述べる物語る打ち明ける明かす述懐する告白する口外こうがいする他言たごんする言い出す発言する口に出す口にする吐く漏らす口走る抜かすほざくうそぶくしゃべくる言い掛ける言い始める言い話し込む話しかける口に上る口の端に掛かる口を開く口を切るおっしゃる仰せられるのたま申し上げる申し述べる申す言上ごんじょうする

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世界大百科事典 第2版 「説明」の意味・わかりやすい解説

せつめい【説明 explanation】


[説明と記述]
 説明とは,広義には〈わからせること〉であり,言葉の意味の説明はその一例である。また数学における証明も,説明の一種である。しかし一般には,説明として〈科学的説明scientific explanation〉が考えられることが多い。科学的説明には,事象についての説明と法則についての説明がある。事象についての説明とは,ある事象について,なぜそれが起こったのかを明らかにすることである。そしてそれは一般に,法則に基づいてその事象の成立過程を記述することによって行われる。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

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