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権力集中 けんりょくしゅうちゅう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

権力集中
けんりょくしゅうちゅう

国家の組織原理の一つ。権力分立は真の権力の所在を隠蔽する作用しか果していないとし,あるいは正しい国家目標の実現をはかるには有害無益であるとして,これを退け,権力を一点に集中して正しい国家目標の迅速,効果的な実現をはかろうとするもの。権力分立が懐疑的な相対主義の哲学に基盤をもっているのに対し,権力集中制はなんらかの絶対主義の哲学と結合している。権力集中をとる一つの型は,正しい国家目標を具現する「指導者」の独裁を認めるナチズム体制であり,もう一つの型は,勤労人民によって選出される代議員により構成される会議 (最高会議とか全国人民代表大会とか呼ばれる) を最高の国家権力機関とする社会主義国家の,いわゆる民主集中制である。後者の場合,多人数によって構成される会議が不断に迅速,効果的な決定をすることは事実上不可能なことから,実際には権力は少数の幹部 (最高会議幹部会とか,さらにいえば通常共産党と呼ばれる政党の指導者) に集中する傾向がみられる (→社会主義憲法 , 民主集中制 ) 。しかし,現代の世界で,独裁体制によって国民の福利の増進に成功した実例はない,といわれている。

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