権柄(読み)ケンペイ

デジタル大辞泉 「権柄」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぺい【権柄】

[名・形動]
政治上の実権。他を支配する権力権勢。「権柄を執る」「権柄をふるう」
権勢をもって人をおさえつけること。権力を笠に着て横柄に振る舞うこと。また、そのさま。
可恐おそろしく―な、家の系図を鼻にかけて」〈鏡花・眉かくしの霊〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「権柄」の意味・読み・例文・類語

けん‐ぺい【権柄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 権力の伴った重要な地位。政治上の実権。また、他を支配する権力。権勢。威勢
    1. [初出の実例]「故将軍薨御者、執武家権柄二十年、令官位給後御事也」(出典吾妻鏡‐建暦二年(1212)二月二八日)
    2. 「前陸奥守義時、自然に天下の権柄(ケンヘイ)を執り、勢漸く四海を覆はんとす」(出典:太平記(14C後)一)
    3. [その他の文献]〔漢書‐劉向伝〕
  3. ( 形動 ) 権勢をもって人をおさえつけること。権力を濫用すること。また、そのさま。横柄。
    1. [初出の実例]「ダウリヲ ソダテヌ アクニンニ タイシテワ〈略〉タダ qenpei(ケンペイ) バカリヲ モチヨウズル ギ ヂャ」(出典:天草本伊曾保(1593)狼と羊の譬への事)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「権柄」の読み・字形・画数・意味

【権柄】けんぺい

権力。支配権。漢・〔悲憤詩〕李、を失ひ 卓、天常を亂す

字通「権」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android