樫原流(読み)カシハラリュウ

デジタル大辞泉 「樫原流」の意味・読み・例文・類語

かしはら‐りゅう〔‐リウ〕【×樫原流】

槍術一流派。江戸初期、紀州藩士の樫原五郎左衛門俊重が始めた。

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精選版 日本国語大辞典 「樫原流」の意味・読み・例文・類語

かしはら‐りゅう‥リウ【樫原流・柏原流】

  1. 〘 名詞 〙 江戸初期、紀州藩士樫原五郎左衛門俊重が神道流穴沢雲斎師伝を受けて始めた槍術の一流。初め直槍を用いたが、のち関口桑心の忠告により鍵槍に転じた。〔武術流祖録(1843)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「樫原流」の意味・わかりやすい解説

樫原流
かしわらりゅう

近世槍術(そうじゅつ)の一流派。鍵槍(かぎやり)を主とする。流祖は樫原五郎左衛門俊重(とししげ)(?―1655)。俗に柏原流と書く。俊重は初め穴沢主殿助盛秀(あなざわとのものすけもりひで)(雪斎(せっさい))について直槍(すぐやり)を学び、のち鍵槍の術に熟達した。回国中阿波(あわ)においてやむなく真槍(しんそう)をもって勝負し、高野山(こうやさん)に籠居(ろうきょ)中、紀州和歌山の徳川頼宣(よりのぶ)に招かれ、200石を領して大番衆(おおばんしゅう)に任じた。この門から小谷角左衛門、同作左衛門、木川市左衛門らの名手が出て流名を高め、幕末には笠間(かさま)、高槻(たかつき)、姫路、松山松江などの諸藩で行われた。

[渡邉一郎]

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