植物の細胞間道(分泌道)の一種で、裸子植物の針葉樹、双子葉植物のセリ科、ウコギ科などにみられる。普通は細長い管(くだ)状をしており、管の壁にあたる部分は1層の分泌細胞からなり、中空の部分に樹脂が蓄えられる。針葉樹とセリ科では、植物体の茎・葉・根のさまざまな部分に存在しており、葉に分布する樹脂道の数や位置は種類の識別点として有効な場合が多い。マツ科(針葉樹)やウコギ科などでは二次木部にも樹脂道がある。前者では樹幹の軸方向と平行な垂直樹脂道と、放射組織に伴って樹幹の中心から水平方向に伸びる水平樹脂道があるが、後者では水平樹脂道のみである。また、形成層がなんらかの傷を受けたとき、通常のものとは異なった傷害樹脂道が形成される場合がある。これは、普通は樹脂道をもたないスギ科のメタセコイア、セコイアやマツ科のモミ、ツガなどにみられ、原始的な形質の再現と考える学者もいる。
[鈴木三男]
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[発生]
樹木は種々の方法で分泌物をだすが,最も普通なのは,細胞間道にたまった分泌物が外部にあふれる場合である。すなわち細胞間の空隙(くうげき)(細胞間道)をとりかこんでいる柔細胞(エピセリウム細胞)で樹脂がつくられ,細胞間道(樹脂道とよぶ)に分泌される。分泌されるものの量や質は,正常の場合と傷害をうけた場合とでは,少し異なる。…
※「樹脂道」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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