橋寺放生院(読み)はしでらほうじよういん

日本歴史地名大系 「橋寺放生院」の解説

橋寺放生院
はしでらほうじよういん

[現在地名]宇治市宇治東内

宇治うじ橋東詰にあり、宇治橋の管理にあたっていたといわれる。真言律宗。正式には放生院といい、山号は雨宝山、常光じようこう寺と号する。寺伝によれば聖徳太子本願によって秦河勝が宇治橋を架したとき開創されたという。推古天皇一二年であったというが、太子による宇治橋架設は史料にみえない。現在の本尊地蔵菩薩立像(国指定重要文化財)は鎌倉時代のもので、奈良西大寺の僧叡尊が弘安四年(一二八一)四月、宇治橋寺の堂供養を行ったことが「感身学生記」によって知られるから、その際に造立されたものであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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