橋本義夫(読み)ハシモト ヨシオ

20世紀日本人名事典 「橋本義夫」の解説

橋本 義夫
ハシモト ヨシオ

昭和期の歴史家,「ふだん記」運動



生年
明治35(1902)年3月13日

没年
昭和60(1985)年8月4日

出生地
東京府南多摩郡川口村楢原(現・東京都八王子市)

経歴
変貌する多摩を記録しつづけた歴史家。また、若いころ農村図書館運動や無医村解消運動に参画。太平洋戦争中は反戦的運動もしたが、戦後、「世の中を変えるには万人がふだんぎの気持ちで本を書くしかない」と、生活記録の“ふだん記運動”に情熱傾倒。昭和43年には八王子市内の主婦らとガリ版刷りの「ふだん記」を創刊した。以来「うまく書くことは不要だ」と説き、自ら編集、校正配本を一手に引き受けて、参加者は北海道から九州までグループ、2000人を数えた。作品に「村の母」「地方の人びと」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「橋本義夫」の解説

橋本義夫 はしもと-よしお

1902-1985 昭和時代の社会運動家。
明治35年3月13日生まれ。昭和19年反戦活動で逮捕。35年ごろ東京八王子の主婦たちとともに自分の体験をつづる「ふだん記」運動をおこし,43年「ふだん記」を創刊。この庶民による表現運動は全国にひろまった。昭和60年8月4日死去。83歳。東京出身。著作に「村の母」「地方の人びと」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android