経歴(読み)ケイレキ

デジタル大辞泉 「経歴」の意味・読み・例文・類語

けい‐れき【経歴】

[名](スル)
今まで経験してきた仕事身分地位学業などの事柄履歴。「経歴を偽る」
実際に見聞きしたり体験したりすること。経験。
およそ前日来―した事を問われるままに、はっきり答えた」〈鴎外最後一句
年月を経ること。年月の過ぎ去ること。「百余歳の星霜経歴す」
ある地域内をめぐり歩くこと。
山河を―し又南費府に至る」〈東海散士佳人之奇遇
[類語]履歴前歴略歴過去学歴職歴病歴閲歴素性生い立ち育ち

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精選版 日本国語大辞典 「経歴」の意味・読み・例文・類語

けい‐れき【経歴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 歳月が過ぎること。年月が経過すること。
    1. [初出の実例]「地涌礼讚するあひだ、五十小劫経歴し、久遠成道(くおんじゃうだう)きくときに、利益供養希有(けう)ならむ」(出典:浄業和讚(995‐1335)上)
    2. [その他の文献]〔漢書‐東方朔伝〕
  3. ( ━する ) いろいろなところをめぐり歩くこと。遍歴
    1. [初出の実例]「為私廻内外経歴、不可等閑存候」(出典:東寺百合文書‐に・文安二年(1445)一二月一一日・氏名未詳契状)
    2. 「劇を出て金龍山内を経歴(ケイレキ)して、花やしきの楽眼窟で西洋目鏡の銅板を見たり」(出典:胡瓜遣(1872)〈仮名垣魯文〉初)
    3. [その他の文献]〔古楽府‐善哉行〕
  4. ( ━する ) 実際に見聞し、また、試みること。経験すること。
    1. [初出の実例]「抑兼致朝臣子兼満叙爵事申請之処、六位事可令経歴之由被仰下」(出典:実隆公記‐明応八年(1499)五月三日)
    2. 「一書を著はし、その経歴するところの事を述べたり」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉八)
    3. [その他の文献]〔南史‐王延之伝〕
  5. 今までに経験して来た学業、仕事、身分、地位などの事柄。履歴。閲歴。
    1. [初出の実例]「但先祖経歴事、若有漏脱歟」(出典:中外抄(1137‐54)保延六年九月二九日)
    2. 「本篇に載る所は、悉皆(しっかい)作者自身の経歴(ケイレキ)なるべし」(出典:当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉一〇)

経歴の補助注記

古くは「きょうりゃく」または、「きょうれき」とも読んだ。


きょう‐りゃくキャウ‥【経歴】

  1. 〘 名詞 〙けいれき(経歴)色葉字類抄(1177‐81)〕

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普及版 字通 「経歴」の読み・字形・画数・意味

【経歴】けいれき

経過する。〔三国志、魏、東夷伝氏にびて張騫はして西域せしめ、河源を窮め、國を經し、を置きて之れを領す。然る後、西域の事存す。故に官詳らかに載することを得たり。

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