武丈
ぶじよう
[現在地名]西条市福武
加茂川の東岸八堂山北麓にある名勝地。天保六年(一八三五)明神木村の庄屋加藤定右衛門が大町村の井口にあった桜を福武村の加茂川の取水口釜ノ口付近の土手に移植、定右衛門の俳名武丈にちなんで、武丈桜とよんだ。いっぽう西条藩の掛屋をつとめた近江屋(木村)重蔵や氷見村の中尾喜蔵らが、福武村から対岸の中野村にかけて、桜や楓を植え込んだことが、天保元年の木村家日誌にみえ、いつしか武丈の地名が生れた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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