武功雑記(読み)ぶこうざっき

百科事典マイペディア 「武功雑記」の意味・わかりやすい解説

武功雑記【ぶこうざっき】

肥前(ひぜん)平戸(ひらど)藩4代藩主松浦鎮信(しげのぶ)(天祥)が記した戦話。1696年成立。天正〜元和期(1573年―1624年)の諸士諸将の武勲を雑記したもので,特に関ヶ原の戦大坂の陣などについて詳しい。平戸藩は大坂浪人ほか多数の武芸に秀でた浪人を召し抱えたといわれ,彼らの体験談が基となった話が多く,記述の内容は信憑(しんぴょう)性が高いとされる。原本は不明だが,17巻構成の写本が伝わる。鎮信は和漢の学に造詣が深く,また9代藩主清(きよし)(静山)は《甲子夜話(かっしやわ)》の著者として著名
→関連項目常山紀談

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