殖田郷(読み)うえたごう

日本歴史地名大系 「殖田郷」の解説

殖田郷
うえたごう

和名抄」高山寺本・東急本ともに「殖田」と記し、「宇恵多」と訓ずる。「三代実録」貞観八年(八六六)五月二二日条に「授土左国従五位下殖田神従五位上、正六位上殖田上神・峯本神・祈年神並従五位下」とある。この殖田神は「延喜式」神名帳に「殖田ウヘタノ神社」とある社のことで、現南国市植田うえたに鎮座する。「土佐幽考」は「在鏡野之北」とし、「日本地理志料」は「亘植田・久礼田・植野ノ諸邑、為其郷域」とし、植田を遺名とするが、これらの地は現在の南国市東部中央、土佐国衙跡の北方付近にあたり、条里地割も確認される。


殖田郷
うえたごう

「和名抄」所載の郷。同書高山寺本・東急本・元和古活字本に「宇恵太」、名博本に「ウヘタ」の訓がある。応永四年(一三九七)七月二〇日の足利氏満寄進状(黄梅院文書)などにみえる「足立郡殖竹郷」および天正一九年(一五九一)一一月の徳川家康朱印状(林光寺文書)にみえる「足立郡殖絶」などにつながる。


殖田郷
うえたごう

「和名抄」高山寺本は埴田、高山寺本には殖田とあるが、ともに「宇恵多」と訓を付す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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