香川県(読み)かがわ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

香川〔県〕
かがわ

面積 1876.72km2(境界未定)。
人口 97万6263(2015)。
年降水量 1082.3mm(高松市)。
年平均気温 16.3℃(高松市)。
県庁所在地 高松市
県木 オリーブ
県花 オリーブ
県鳥 ホトトギス

四国北東部にあり,瀬戸内海に臨む県。小豆島,塩飽諸島の大部分を含む。南部の徳島県との境に早壮年期の傾動地塊,讃岐山脈があり,その北に鮮新世更新世(洪積世)の礫層をもつ上位,下位 2段の洪積台地,および沖積平野からなる讃岐平野がある。なお平野には開析された溶岩台地の小さな山地が散在している。河川はいずれも山地での集水面積が狭く,約 2万個のため池へ水を引くので河床には流水が少ない。気候は温暖な瀬戸内気候。年平均気温は南部の山地で 14~15℃,平野部で 15~16℃,年降水量は南部の山地で 1400~1600mm,島や海岸で 1200~1400mm。小豆島から塩飽諸島にかけての備讃瀬戸では,特に 4~7月に濃霧が多い。古代から中央政府との関係が深く,江戸時代には小豆島,直島,塩飽諸島に倉敷代官所の支配地があった。高松藩初代松平頼重は徳川光圀の兄で,以後代々の藩主は中国,四国地方の諸大名の監察にあたった。明治4(1871)年の廃藩置県で西部の丸亀藩,多度津藩とともに香川県となり,その後徳島,愛媛両県と合体,さらに再分離し,1888年に現状にいたった。中心地は高松市,丸亀市,坂出市,善通寺市,観音寺市の 5市。なお高松市は四国の管理機能の中心都市でもある。交通網も陸・海・空とも高松市を中心に整備されており,児島(本州)と坂出市を結ぶ瀬戸大橋線の完成(1988)でさらに充実した。農産物は米,野菜,ミカン,花卉など,水産物はイワシ,イカナゴ,エビなどで,ノリ,カキ,ハマチの養殖も行なわれる。花崗岩石材,安山岩砕石用原石の産も多く,工業では船舶,手袋,家具,合板の諸工業が発達。伝統産業の醤油,うちわは今日でも国内有数の生産高を誇っている。郷土料理讃岐うどんは名産。海や島の自然の美しさに恵まれ,古社寺や名勝・史跡が多く,観光地としても知られる。番の州埋め立て,香川用水,瀬戸大橋など大規模開発が進み,自然破壊による災害も少なくない。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔香川県〕香川〈県〉(かがわ〈けん〉)


四国地方北東部に位置する県。
南部の讃岐(さぬき)山脈、北部の讃岐平野からなり、小豆(しょうど)島など瀬戸内海に浮かぶ島々も含む。面積は都道府県のなかで最小。北は瀬戸内海を隔てて兵庫県・岡山県・広島県に対し、南は讃岐山脈を境に徳島県・愛媛県に接する。関西経済圏に含まれるが、本州と四国を結ぶ交通の結節点にあたり、中国地方との経済交流も活発。1988年(昭和63)に本州四国連絡橋の児島(こじま)―坂出(さかいで)ルートが完成し、本州との一体化が進む。人口100万6488。面積1876.55km2。人口密度536.35人/km2。管轄市町村は8市9町。県庁所在地は高松市。県花はオリーブ。
歴史を見ると、五色台(ごしきだい)から讃岐岩を使った打製石器が出土し、旧石器時代からの人類の居住が認められる。縄文遺跡・弥生遺跡も多い。大化(たいか)の改新後、讃岐国が成立。平野部には広く条里制が施行され、溜()め池灌漑(かんがい)による農業先進地となった。鎌倉時代から戦国時代にかけては、各地で群雄が割拠。室町時代には管領(かんれい)の細川氏が讃岐を領有し、戦国時代に入り、三好氏・長宗我部(ちょうそかべ)氏へと続く。1588年(天正(てんしょう)16)に生駒親正(いこまちかまさ)が高松城を築城。江戸時代は高松藩、丸亀(まるがめ)藩がおかれた。
産業は、塩・砂糖・綿の生産が増大、なかでも坂出を中心とする製塩は明治期以降も栄えた。瀬戸内海中部に浮かぶ塩飽(しわく)諸島は海上交通の要地を占め、造船・操船の技術が発展し、幕府の御用船方ともなった。1871年(明治4)の廃藩置県を経て丸亀県・高松県が成立するが、同年中に両県が香川県となり、小豆島西部を合併。1873年名東(みょうどう)県(徳島)と合併するが、1875年に分離独立。翌年に愛媛県と合併し、1888年には再び分離独立して現在の県域となった。
地勢を見ると、南部の徳島県境を讃岐山脈が東西に延び、北側になだらかに傾斜し讃岐平野につながる。五色台・屋島(やしま)などのメサ状溶岩台地や「讃岐富士」の名がある飯野(いいの)山などビュート状(卓状(たくじょう))溶岩残丘が平野のなかに屹立(きつりつ)する特徴ある景観をみせる。本州との間の備讃瀬戸(びさんせと)は瀬戸内海の最狭隘(きょうあい)部の一つで、西から塩飽諸島・直島(なおしま)諸島や小豆島が浮かぶ。気候は、全域が瀬戸内式気候に属し、とくに備讃瀬戸の沿岸は本州の最寡雨地帯をなし、干害の多発地域。日照時間が長いのも特色。
産業は、農業では、かつては米麦の二毛作が盛んだったが、現在は溜め池灌漑による稲作とレタス・タマネギ・トマト・パセリ・ブロッコリー・ニンニクなどの野菜栽培、溶岩台地の山麓(さんろく)部でのオリーブ・ミカン・ブドウ・モモなどの果樹栽培が盛ん。小豆島ほかの島々や三豊(みとよ)市ではマーガレットなどの花卉(かき)栽培も行われる。1974年(昭和49)、吉野(よしの)川水系を水源とする香川用水の完成により、干害のおそれは緩和された。瀬戸内海の沿岸漁業はイカナゴ・カタクチイワシなど小型大衆魚を中心にタイ・サワラなどが漁獲される。東部の東かがわ市の引田(ひけた)地区はハマチ養殖の先進地として知られる。津田(つだ)港を中心にサケ・マス遠洋漁業も行われる。近代工業は大正期に始まり、直島の銅製錬所に続き丸亀市・観音寺(かんおんじ)市にも紡績工場などが設置された。第二次世界大戦後、坂出市沖の番の州()の浅瀬が埋め立てられて石油・金属・機械・造船などの工場が進出し、一大工業地帯が形成された。高松市・丸亀市などにも新規埋立地や塩田跡地に機械・金属工場などが誘致された。伝統産業では、香川漆器をはじめ、小豆島のしょうゆ醸造・そうめん製造、丸亀市の団扇(うちわ)、東かがわ市白鳥(しろとり)地区の手袋縫製、高松市庵治(あじ)地区の石材などが知られる。
観光では、小豆島や備讃諸島の島々は瀬戸内海国立公園を代表する多島海美を誇り、屋島・五色台はその展望台として多くの観光客を集める。金刀比羅(ことひら)宮(仲多度郡琴平町)や四国八十八箇所札所の各寺は多くの文化財を所蔵し、参詣(さんけい)客が絶えない。瀬戸大橋の開通により、坂出市付近など各地に大型観光施設が開設された。国の重要無形民俗文化財に指定されている綾子踊(あやこおどり)・滝宮の念仏踊の民俗芸能が伝えられるほか、夏季の観光行事としてかんおんじ銭形まつり・さかいで大橋まつりが知られる。
綾歌郡
香川郡
観音寺市
木田郡
坂出市
さぬき市
小豆郡
善通寺市
高松市
仲多度郡
東かがわ市
丸亀市
三豊市

出典 講談社日本の地名がわかる事典について 情報 | 凡例

事典 日本の地域ブランド・名産品の解説

香川県

四国地方北東部に位置する県。北部は瀬戸内海に面し、讃岐平野がひろがる。南部には讃岐山脈が連なる。気候は、温暖少雨な瀬戸内海性。農業・重化学工業が盛ん。県花は、オリーブ。県木は、オリーブ。県鳥は、ホトトギス。県魚は、ハマチ。県獣は、シカ。

[香川県のブランド・名産品]
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出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

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