殺ダニ剤(読み)さつだにざい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「殺ダニ剤」の意味・わかりやすい解説

殺ダニ剤
さつだにざい

ハダニホコリダニフシダニネダニなどダニ類の防除専用殺虫剤で、他種害虫には無効である。キノメチオネート(「モレスタン」)やビナパクリル(「アクリシッド」)はダニ類のほかうどんこ病にも有効である。ダニ類は、卵、幼虫成虫共存群生する。殺ダニ剤は殺ダニ成分によって殺卵力の強いもの、殺成虫力の勝るものなどに分けられる。ジコホル(「ケルセン」)、テトラジホン(「テデオン」)、アミトラズ(「ダニカット」)、ミルベメクチン(「ミルベックス」「コロマイト」)、ヘキシチアゾクス(「ニッソラン」)などがある。最近の市販品は相互の欠点を補った配合品が多い。ダニ類は同一成分の連続使用で抵抗性を獲得しやすい。

[村田道雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例