毀棄隠匿罪(読み)ききいんとくざい

百科事典マイペディア 「毀棄隠匿罪」の意味・わかりやすい解説

毀棄隠匿罪【ききいんとくざい】

物の本来の効用消滅・減少させる一切の行為をいい,客体に応じて〈隠匿〉〈損壊〉の語が用いられるが,〈毀棄〉と同義である。不法領得の意思がないことが窃盗などの罪と異なる。公文書ないし電磁的記録の毀棄罪(3月以上7年以下の懲役),私文書ないし電磁的記録の毀棄罪(5年以下の懲役,親告罪),建造物損壊罪(5年以下の懲役。よって人を死傷させた場合は傷害罪より加重),器物損壊罪(最高3年以下の懲役,親告罪),境界標損壊罪(最高5年以下の懲役),信書隠匿罪(最高6月以下の懲役もしくは禁錮,親告罪)がある(刑法258条以下)。→コンピューター関連犯罪
→関連項目親告罪

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android