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母神 ぼしんmother goddess

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

母神
ぼしん
mother goddess

母性のもつ多産豊饒の力を人格化した神々。インド古来のシャクティ崇拝は,大母神による性的二元論の統一ともいうべき信仰で,永遠に生殖する女性エネルギーを擬人化した母神をあがめる。こうした原始母神の信仰は,ほとんど世界的な規模で存在している。古代オリエント文明では,大地の生殖力を象徴する大母神が,若い男性の子神をかたわらに従えて現れる例が多く,エジプトのイシスホルスフェニキアのアシュトレトとタムムズ,小アジアのキュベレアッティスなどは,処女受胎によって男性の子神を生んだ母神が,次いでその男神によって神々と万物を生むというモチーフをもつ点で共通している。また母子相姦のモチーフは,タナバ型の始祖伝説として,フィリピンやスリランカの諸地方,モン=クメール語系諸族やイ (彝) 族カチン族ミヤオ (苗) 族にも多くみられる。また人類の母祖が同時に穀母神の性格を示すことも多く,母祖の死体や皮膚から穀物が生じるというモチーフの神話がインドネシア各地に存在する。またメキシコでは,とうもろこしの女神が,死と復活を象徴する人身供犠の豊饒儀礼によって祀られていた (→大女神 , 地母神信仰 ) 。

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