民用晴雨便覧(読み)みんようせいうびんらん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「民用晴雨便覧」の意味・わかりやすい解説

民用晴雨便覧
みんようせいうびんらん

1767年(明和4)、京都の書舗主人中西敬房(けいぼう)が著した気象学書。敬房は通称宇兵衛、如環(じょかん)または東嶺(とうれい)と号し、関(せき)流の和算家でもあった。この書は上下二巻、上下二段で構成されている。上段はさまざまな大気現象の簡単な説明と、これに基づく占法を述べたもの。下段は観天望気の法による天気予報法を述べたものであるが、下巻末尾に近づくにつれ、陰陽五行説的な占法が多くなる。この本で現在でも高く評価されるのは、天気をみる場合に地勢を重視すべきであることを、京都・大坂および江戸の実例について具体的にとくに述べている点である。

根本順吉

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む