コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

鉗子 かんし forceps

翻訳|forceps

6件 の用語解説(鉗子の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

鉗子
かんし
forceps

刃のない鋏のような形をした金属製の手術器具。最近,一部にプラスチック製もある。形,用途などから数十種類に分けられる。最も代表的なものは出血を止めるため血管をはさむ止血鉗子で,19世紀フランスの外科医 J.ペアンが発明した,先端部に鉤のないペアン鉗子や同じくスイスの外科医 E.コッヘルの発明した,鉤のあるコッヘル鉗子 (組織や血管をつまむ) が広く使われている。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

かん‐し【×鉗子】

はさみに似た形の金属性の医療器具。手術や治療のときに、器官や組織などを挟み、牽引(けんいん)したり圧迫したりするのに用いる。止血には先端部に鉤(かぎ)のあるコッヘル鉗子と、鉤のないペアン鉗子がよく使われ、産科鉗子は大きなさじ状部をもつ。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

百科事典マイペディアの解説

鉗子【かんし】

外科手術器械の代表的なもので,組織をはさんだり,固定したり,引っ張ったり,剥離(はくり)したりするために使う。刃のない鋏(はさみ)のような構造で,用途により止血鉗子,胃鉗子,子宮鉗子,舌鉗子,骨鉗子など各種多様なものがある。
→関連項目コッハー抜歯

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

世界大百科事典 第2版の解説

かんし【鉗子 forceps】

手術その他の外科的処置に用いられる器具の総称。鉗子とは挟むものの意味で,はさみに似て,手元の開閉に従って先端も開閉する形になっているが,刃はついておらず,代りにものを挟むのに適した形になっている。組織を挟んで固定したり,引っ張ったり,圧迫して血液や内容物を遮断したり,組織をつぶしたりするのに用いる。用いる目的や部位に適するように,いろいろな形態の鉗子が考案されており,その種類は200種に及ぶ。個々の名称には,用いる臓器名(たとえば骨鉗子,気管鉗子,胃鉗子など),考案者名(コッヘル鉗子,ペアン鉗子,ミュゾー鉗子,キリアン鉗子など),目的(止血鉗子,把持鉗子,圧挫鉗子や鉗子分娩(ぶんべん)に使用する胎児鉗子など)や,鉗子そのものの形態(モスキート鉗子,ワニ口鉗子,麦粒鉗子など)が冠せられている。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

かんし【鉗子】

主に外科手術用の、組織や器物を把持するための鋏形の金属器具の総称。体内の組織や異物をはさんだり、引き出したり、また血管の血流の遮断に使用される。 「止血-」

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

鉗子
かんし
forceps

組織を挟んで把握する手術器具で、挟む組織やその目的に応じて種々の形や大きさのものがある。鉤(かぎ)や彎曲(わんきょく)の有無をはじめ、滑脱防止用の溝の有無などによる別がある。腹部外科や胸部外科でもっとも多く使われるのは止血鉗子で、腹腔(ふくくう)や胸腔内の柔らかくて弱い組織を傷つけないためには先端に鉤のないペアン鉗子が使われ、皮下などの強い組織には鉤のある把持力の強いコッヘル鉗子があり、この2種が代表的なものである。彎曲して先端が小さくなっているケリー鉗子は、深部の止血をはじめ軟組織の把持牽引(けんいん)や剥離(はくり)など、利用範囲が広い。それぞれ長短や彎曲度の違いなどによって使い分けられる。臓器別に、肺鉗子、腹膜鉗子、血管鉗子、腸鉗子、骨鉗子などにも分けられ、目的によっては、剥離鉗子、結石鉗子、痔核(じかく)鉗子などの別もある。なお、耳鼻科、口腔外科、泌尿器科、産婦人科、整形外科、形成外科などでも、それぞれの目的に応じた鉗子が使われている。[岡島邦雄]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内の鉗子の言及

【はさみ(鋏)】より

…端脚類の顎脚やシャコ類の第2胸肢(捕脚raptorial leg),カマキリ類の第1歩脚は,末端節が次節の内縁とかみ合うようになった擬鉗状になっている。ハサミムシ類の尾端の尾鋏forcepsは尾葉が変化したものである。はさみは捕食,防御のほか,体表の掃除,卵の世話,巣穴造りなどいろいろな目的のために用いられている。…

【鉗子分娩】より

鉗子という篦(へら)状の器械で胎児の頭部を挟み,牽引して胎児を速やかに娩出させる人工分娩法。鉗子分娩が行われるのは通常,分娩の進行が停止し,胎児が弱ってきて(胎児仮死),速く産ませないと危険な場合である。…

※「鉗子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

鉗子の関連キーワード手術乳鉢副木整形手術軟鋼骨切術再建外科手術室ファブリキウス[ヒルデンの]穀類 (grain, cereal)

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone

鉗子の関連情報