気象観測船(読み)きしょうかんそくせん(その他表記)weather ship

翻訳|weather ship

改訂新版 世界大百科事典 「気象観測船」の意味・わかりやすい解説

気象観測船 (きしょうかんそくせん)
weather ship

海上所要の位置で定められた方式によって気象観測を行い,その結果を通報する観測船。地球の表面の7割は海であり,天気の変化を知るためには海上における気象観測がたいせつである。そのため一般の商船漁船などによっても海上の気象観測が行われているほか,気象観測専門の船を使用して観測を行っている。気象庁の啓風丸はその代表的なもので,一般の気象観測装置に加えて高層観測装置や気象レーダーも設置してあり,上空の風,気温,雨などの観測を行うことができる。しかもこれらには船が動揺しても正常な観測ができるように特殊な装置が取り付けてあるので,波が高いときでもよい観測を行うことができる。1970年代より気象衛星によって気温の鉛直分布などが求められるようになったが,これらはいわば相対的な測定であり,このような気象観測船によって行われた直接測定の結果などと比較して使用しなければならない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 清水

日本大百科全書(ニッポニカ) 「気象観測船」の意味・わかりやすい解説

気象観測船
きしょうかんそくせん

観測船

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android