水市駅(読み)みずいちのえき

日本歴史地名大系 「水市駅」の解説

水市駅
みずいちのえき

古代東海道岐路のいわゆる甲斐路に置かれた駅。「延喜式」兵部省に「甲斐国駅馬 水市・河口・加吉各五疋」と、甲斐路の三駅の最初に記載されている。同書兵部省駅伝馬条の駅名表記は、一般的には中央寄りから順路に従い記載されたようであるが、甲斐の場合は、国府を基準に国府寄りから記載したか、郡名記載の順に合せたものかいずれかであるとの見方が強い。すなわち甲斐の国府に最も近い駅が水市駅で、「甲斐国志」以来現一宮いちのみや市之蔵いちのくらに比定するのが通説であった。しかし近年、直接の遺称と思われる地名や明確な遺構はみられないが、地理的な状況や駒留こまどめをはじめ駅路や馬に関係する小字名の分布もみられることから、上黒駒かみくろこまの付近とする説が有力視されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の水市駅の言及

【黒駒関】より

…黒駒内には古代よりの官道である鎌倉往還(御坂路または甲斐路ともいう)が走っており,黒駒を越すと御坂峠となり,さらに河口湖畔の船津,吉田,須走から足柄街道へと連絡する交通の要衝である。古代甲斐におかれた三駅の一つ水市駅は地形からして黒駒にあったともいわれている。中世の関所の起源は不明であるが,1565年(永禄8)に武田信玄が富士山中宮の社垣造営料として黒駒の関銭10貫文を同社に寄付しており,当時ここに関所が置かれていたことが知られる。…

※「水市駅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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