永代売り(読み)エイタイウリ

デジタル大辞泉 「永代売り」の意味・読み・例文・類語

えいたい‐うり【永代売り】

中世における土地売却方法田畑などの土地を、期限を切らず永久売り渡すこと。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「永代売り」の意味・わかりやすい解説

永代売り
えいたいうり

今日の「売り」に相当する言葉で,一定年数の上毛の売却を意味する年季売りに対する用語。絶根売りとも称せられる。中古より近世にいたるまで,主として土地の売買に使用されている。かかる特別な用語が生じた理由は主として,近世以前の法に,土地永代売を制限しようとする条規が多かったからと考えられる。たとえば,江戸期においては,寛永 (1624) 以降,百姓所持の田畑は,永代売りが禁止され,さまざまな脱法行為によって同様の効果をもたらす方法が存在したにもかかわらず,永代売りを正直にうたった証文は不埒証文といわれ,本人のみならず,それに加判した村役人にいたるまで処罰の対象となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android